前回更新を始めたベタトラディショナルとダブルテールによる繁殖記録なのですが、残念な結果に終わってしまいました。
現在ペアを変えて再び繁殖記録を行っているのですが、本日無事に産卵をしたので、2ペア目の繁殖記録として「ベタトラディショナル同士による繁殖記録」をつけていきたいと思います!
今回のペア・環境紹介
繁殖用のベタオス
前回の繁殖記録でも登場した、青いオスのベタ。
腹ビレが赤く、頭部は黒く、他は鮮やかなブルー。
一般的なトラディショナル(ベールテール)です。
繁殖用のベタメス
こちらも一般的なメス。
普段は横線2本の模様なのですが、繁殖の準備ができているのか縦模様が見て取れます。
ショップで購入した時から腹ビレが片方ありません。
生まれつきなのか、ケンカの末に失ったのか。
飼育環境
前回はホットカーペットで水温管理していたのですが(笑)、今回はようやく準備が整って、水槽内水槽、タンクインタンクで水温管理をしています。
見ての通り、ヒーターで水温管理している大きな水槽のなかに、プラケースやガラス瓶を入れています。
個別にヒーターを用意する必要が無くて助かります。
各小型水槽の仕切りにはウールマットを使用。
写真ではプラケースの中に入れていますが、外に出せばよかったと後悔中。泡巣がくっつくので、卵も絡んでしまいそう・・・
産卵1日目
2日間のお見合いののち、オスとメスを同じプラケースに入れて水温を26℃程度で管理。
前日まではメスが追っかけまわされて、流木の影に隠れてなんとかやり過ごしていたので、ペアリング失敗かなぁと思っていたのですが。
翌日の朝、泡巣のなかに卵を確認しました!
メスを隔離し、産卵プラケースの中はオスのみに。
甲斐甲斐しく子育て、卵育て中。
前回同様、なんだか白っぽい卵が多いのだけど、大丈夫だろうか・・・
オスが口に卵を含むたびに不安になりますが、ちゃんと食べずにケアしている様子。
インフゾリアが沸いていた水槽は現在メイン水槽となっているので、別途小瓶でインフゾリア準備中です。
産卵2日目
産卵から2日、お父さんベタの懸命な子守により稚魚が孵化しました!
ウールマットに絡んでるー!!
朝起きて水槽を確認したらこの状態でした。
ちょうど一番大きな葉っぱがウールマットと接していたため、泡巣もくっついて。
ウールマットと葉っぱの下、それと根の繊毛にもたくさん稚魚が絡まっています。
これは人が手を出すべきじゃないと思い、放置。
オスベタは子育てに一生懸命!
ダイソーの小さなプラケースを用いた産卵水槽ですが、オスベタはひっきりなしにアマゾンフロッグピットの葉の下を確認し、稚魚の世話をしています。
たまに産卵水槽の外を泳いでいるメスベタが邪魔しに来るので、そっちも隔離しました。
あんまりオスを刺激すると、子育て放棄しちゃうかも知れないですもんね・・・
こんな感じで、お父さんベタはしっかりと稚魚を目で確認しているようです。
稚魚からしたら巨大魚に飲み込まれるわけですから、怖いですよね笑
ちなみに周りに見える楕円形の白いつぶつぶは、おそらくゾウリムシ。
無事に産卵水槽にもたくさん湧いています。
ヨークサック使いきったらこれを食べてくれるかな?
葉っぱが移動、稚魚も引っ越し
オスベタが泳ぐ反動で、アマゾンフロッグピットがウールマットから離れました。
このあとどうなるのかなーと観察していると、ちゃんとウールマットに絡まっていた稚魚も口に含んで葉っぱの裏に移動させてた!
葉っぱの裏は大所帯になりましたが、おかげでウールマットを取り出せました。
なんだか感心を通り越して感動しちゃいます。
一部の人間にもこの子育て見習って欲しいくらい笑
オスベタの子育て動画
あまりに一生懸命子育てしてるので、ムービーに収めてみました。
稚魚はよくクルクルと泡巣から離れてしまうのですが、オスベタはそれをちゃんと見ているんですね。
水槽の底に落ちてしまった稚魚もちゃんとくわえて巣に戻します。
産卵6日目
ベタの稚魚が孵化して4日目です。
初めてのベタの孵化なのですが、生存率はかなり高めです。
見えづらいですね笑
一応こちらもなるべく稚魚が死なないように気を遣っているのですが、水槽の外から人間が出来ることなんて、そっと見守ることくらい・・・
頑張っているのはそう、パパベタさんです。
孵化から4日目もまだ子守
1日前は葉の裏の泡巣でじっとぶら下がっていた稚魚ですが、随分と活発に動くようになりました。
泳ぎだす稚魚がいる反面、水槽の底にも稚魚がたくさん沈んでいます。
これは大丈夫だろうか・・・と心配になりますが、パパベタが一生懸命口に含んで泡巣(もう泡もほとんど消えている)に戻します。
その数、一度に10匹以上!
クチからブワッと稚魚がでるシーン、それはそれは気持ち悪い。
底に沈んでいる稚魚は水面に戻されるとそれなりに元気に泳ぎまわります。
パパベタによる剪定で、弱ってる子は食べられちゃうんじゃないかとドキドキです。
親ベタの無給餌は1週間目くらい
なぜ稚魚が食べられるないか心配なのかというと、パパベタは産卵の前からエサを与えずにいるからです。
子育て中はエサを与えると食欲が刺激されて稚魚を食べちゃうらしいんですね。
でもエサを与えなければ与えないで、空腹の余り我が子を食べちゃうんじゃないかと思うんですよねぇ・・・
稚魚水槽のまわりにはミナミヌマエビも歩いているので、結局それで食欲刺激されてそうな気もしますが笑
明日にはオスベタも隔離かなぁ。
稚魚たちの様子
ベタの稚魚たちはだいぶサイズも大きくなってきました。
といってもまだ3mmくらい?
体もスケスケです。
アマゾンフロッグピットの上に集まる稚魚たち。
ここにいると観察しやすいので助かります。
水槽の角に集まる稚魚たち。
外を泳ぐママベタが興味津々に寄ってきます。
食べたそうです、我が子なのに。
その都度、パパベタは追い払うのですが、その際にヒレをブワッとやるので、稚魚が舞います笑
稚魚の餌
葉の下からピョッピョッと泳ぎ出て水槽内を冒険する稚魚、湧いているゾウリムシらしき白い虫に興味をもつようになりました。
一度クチに入れたものの、大きくて吐き出したり。ちょっと感動。
この微生物も小さいサイズと大きいサイズがいるので、まずは小さいのから頑張って食べてください。
そして次なるエサはブラインシュリンプ。
そろそろ準備を開始します。
久しぶりにブラインシュリンプ孵化器をチェックしましたが、しっかり使えそうです。
産卵9日目
孵化から7日目、ベタの稚魚です。
パッと見はそんなに変わらず、ほんとに成長しているのだろうかと不安になりますが・・・
それでもあまり数は減っていないようなので、餌となるインフゾリアもちゃんと食べているんだろうなぁと信じています。
さて、その稚魚の餌なのですが、今回ブラインシュリンプを与えてみました。
その結果・・・
食べてる!!
お腹が見事にオレンジ色、ブラインシュリンプ色に染まっています。
最初は見向きもせず
与えた直後は興味すら示していなかったのですが、少し外出して戻ってくると、お腹がオレンジ色になっている個体がちらほら。
ブラインシュリンプの数が少なかったので、全員に行き渡らなかったのか、食べていない個体もいるようです。
ブラインシュリンプはまだ大きい?
実際に水槽内で見てみると、ゾウリムシらしき白い生き物とブラインシュリンプの大きさの差は歴然。
ブラインは稚魚のクチに入るのだろうか、といったサイズです。
上の写真、稚魚の鼻先に白い点がついているのですが、これが小さめのゾウリムシ。
胃の中に収まっているのは、おそらく一匹分のブラインシュリンプ。
・・・よく食べれたなぁ。
ブラインシュリンプは面倒くさい!
これからは徐々にブラインシュリンプにエサをシフトしていくのですが、やっぱりいちいち孵化させるのは面倒というか、煩わしいですね。
自作の孵化器を使っているのですが、殻とブラインがどうしても混ざっちゃいます。
かといって冷凍のブラインシュリンプだとコスパ悪そうだし、悩みどころ。
インフゾリアだけでいけるなら楽なんだけどなぁ笑
産卵32日目
孵化から30日目、ちょうど1ヶ月です。
ぜんぜん更新されないから全滅したんじゃないかと思われているかもしれませんが!!
・・・
そんなことはありません!笑
当初よりだいぶ数は減りましたが、10匹~20匹くらい生き残っています。
なぜこんなアバウトかというと・・・
グリーンウォーター過ぎて中が見えない
これが現在の稚魚水槽です。
水が・・・グリーン!!
実は本日プラケースから入れ替えしました。
プラケースは1リットルくらい水が入るのかな?
このガラス瓶は500mlくらいで、約半分の容量です。
プラケースから移し替えた理由は、
- グリーンウォーター過ぎて中の様子がわからない
- 掃除のしようがない
この2点。
餌をあげても食べ残してるのかどうかすらわからないので、お引っ越しです。
ブラインシュリンプを分離するときに使う漉し器を使ったんですが、それでもグリーン成分はそのままでした。何がグリーンにしているのか・・・
ゴミや食べ残し、死骸などはこのときに除去。
ちょっとずつ本水槽の飼育水を入れて、グリーンを薄めていく予定です。
で、稚魚たちはどのくらい成長しているかというと・・・
成長速度に差はあれど
おなじ飼育水槽に入れていても、やっぱり成長速度には差が出るんですね~。
発育のいい子から、未熟な子まで。
成長するに従ってどんどん格差が出るんでしょうね。
小さめの子にエサを行き渡らせるにはどうすれば良いのかな・・・
この子は大きめ。1cmくらいありそう。
なかなか体格もしっかりしていて、ヒレも大きいような気がする。期待しているぞ。
エサは生ブライン&冷凍ブライン
稚魚たちには沸かしたブラインシュリンプをメインで与えています。
ただブラインシュリンプの卵が古いのか孵化率が悪く、量が足りません。
そこで、冷凍ブラインシュリンプも用意はしているのですが・・・
これがぜんぜん食いつかないんですよね・・・
形はブラインシュリンプなんですが、いかんせん動きません。
ピコピコ動く生きたブラインシュリンプには興味津々、パクパク食らいつくんだけど、冷凍物には反応が悪いです。
徐々に慣れていってもらわないと困るんだけどなぁ。
ちなみにベビー用の顆粒エサにも全然反応しません笑
お父さん、混泳水槽へ
この稚魚のお父さんベタ。
ビン飼育から混泳水槽へグレードアップ。
混泳と言ってもコリドラス1匹、オトシン1匹、ネオンドワーフレインボー2匹という過疎水槽。
地味な魚ばかりだから、攻撃もしないでしょう、たぶん。
産卵40日目
孵化から38日目。
なんと、突然訪れた「全滅」です・・・
まさか1センチちかく育ってから全滅するなんて思っていなかった、完全に油断してたのかもしれません・・・
悲しみつつ、なぜある程度成長した稚魚が全滅したのか、原因を探っていきたいと思います。
稚魚全滅の原因は?
いくつかありそうなのですが、可能性が高いものから・・・
餌不足
全滅を発見した日とその前日、つまり2日間は餌をあげていませんでした。
ブラインを毎日わかせるようにしていたのですが、器具を洗浄するにあたってこの2日間ブラインを沸かすことができなかったんですね。
なので稚魚は2日間絶食状態。
とはいえ、水槽内には微生物やら残ったエサなんかがあったと思うので、それを食べるかなぁと目論んでいたのですが。
水質悪化
前回の記事で紹介したとおり、水槽の水がグリーンに変色していました。
あんまり汚いのもアレだなぁと思って、ちょっとずつ換水して薄めていったのですが、ひょっとしたらこのときすでに水質悪化で体調を崩していたのかも。
もしくは換水したことで水質が変化し、それに順応できなかった?でも一気に水を入れ替えたのではなく、1日2回ペースでちょっとずつ足していった程度なんですよね。
病気
これはどうも可能性が低そうですが、いきなり全滅したということで、病気が蔓延していたのかもしれません。
低水温
ここ最近すっかり冷え込むようになり、暖房をつけないと震えるような寒さが続いていました。
水槽内の温度は25度程度を保っていたのですが、それでも朝晩の冷え込みに対応できなかったのかもしれません。
水量を増やすか水温を高めに設定するかしないと乗り越えられ無さそうです・・・
あとがき
順調に20匹程度が育っていたので、どんな成魚に育つのか楽しみにしていたのですが、こちらの不注意か、不幸が重なったのか、全滅という結果になってしまいました。
トラディショナル同士のペアによる繁殖記録はこんな結果になってしまいましたが、もう一ペア、ダブルテール同士の稚魚たちは10匹ほど順調に成長しています。
同じ過ちを侵さないように、エサ・水質・水温に気をつけながら頑張って育てたいと思います。
魚種別繁殖記録はこちらから。
『ベタと遊ぼう』の動画です。癒し動画です笑
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