ベタの飼育、楽しんでますか!
その優雅な姿に惹かれて、またコップで飼育できるというちょっと誇大広告(笑)に惹かれてベタを飼いはじめた人も多いと思います。
でも飼育していると、どんどんベタの美しさや可愛らしさ、その魅力に引き込まれますよね!
ベタを飼育していて、目指すゴールの一つとして「繁殖」があります。
そう、ベタの産卵シーンはとても感動的!!
魚の産卵シーンというと、メスが卵ばらまいてオスが精子かけるだけでしょ?なんて思われるかもしれません。
でも、ベタは違うんです。
求愛から産卵、子育てまで、ドラマがあるんです!!
とまぁ、ちょっと大げさですが、今回トラディショナル(オス)とダブルテール(メス)のカップルが無事に産卵しましたので、リポートしていきたいと思います。
今回は最初の記事なので、カップリングからかいつまんでご紹介します!
ベタのオス、ベタのメス
ベタというと「単独飼育」が鉄則というか常識です。
これはベタのオスの縄張り意識・闘争心が非常に強く、同じオスを同じ水槽に入れるとケンカして、相手を殺してしまう場合があるため。
ちなみに優雅でヒラヒラとヒレの長いベタ=だいたいオスです。
(ヒレの短いプラカットなどもいますが、ここでは省略)
あれ、じゃあベタのメスってどんなの?
ベタのメスはこんな感じです。
ありゃ、地味!
前述のオスも、このメスも、同じトラディショナルという種類。
オスに比べるとヒレが短くて普通の小魚っぽい。
それでも体色は綺麗な、立派なベタです。
ヒレの長いメスもいてオスかメスかわからない場合もあるようですが、産卵管の有無で見分けることが出来ます。
お腹に白い突起(産卵管)があれば、メスです。
ベタのメスはおとなしい個体同士や姉妹同士なら混泳可能。
なかには気性の荒い女の子もいるそうです笑
性成熟したオス&メスを用意!
さて、産卵・繁殖というからにはオスとメスがいなければなりません。
1匹のベタが朝起きると2匹に分裂してた!なんて増え方はしないですからね笑
性成熟、つまり繁殖できる段階まで成長してますよーという状態のオスとメスを、1匹ずつ用意しましょう。
オスの性成熟の見分け方
オスの場合は比較的簡単、飼育している水槽に「泡巣」を作るようになればほぼ性成熟しています。
これは非常に小規模な泡巣ですが笑
ベタが口からパクパクと泡を吐き出して、一生懸命作ります。
この泡巣というものに産卵後の卵が入れられる、いわばベビーベッド。
メスの性成熟の見分け方
メスは個体によっては見分けづらいです。
まず、メスのお腹が膨れて、卵巣が透けて見えるようになれば、ほぼOKです。
写真は分かりづらいですが、赤い線のところに、三角形のフラッグ状に白い卵巣が透けて見えるようになります。
個体の模様によっては見えづらいです。
またお腹がパンパンな状態でも、ただお腹いっぱいになったおデブちゃんの可能性も笑
道具を準備しよう
さて、ベタの繁殖を行う際にはいくつか事前に道具を準備します。
産卵用水槽(容器)
普段飼育している水槽とは別に「産卵用水槽」を用意すると便利です。
これは別にガラスの立派な水槽じゃなくても、大きめのプラケースやタッパーなどでOK。
産卵や稚魚を観察したい!という場合はガラス水槽のほうが良いかもしれません。
容器のサイズは15センチから20センチ四方でOKです。
まずはオスを飼育水ごと産卵水槽に移します。
水位が足りない場合は、ゆっくりと足し水をして水位10センチ程度にします。
この状態で数日おき、オスが泡巣を作るのを待ちます。
アマゾンフロッグピットなどの浮草などを入れておくと、泡巣を作りやすいかも。
(水草じゃなくても、泡巣が固定されやすいものを浮かせておきましょう)
また、このあとメスを入れるのですが、メスの隠れ家となる場所も作りましょう。
僕は上部フィルター用のウールマットを切って、仕切りに使ったり隠れ家用に立て掛けたりしました。
稚魚の餌
無事に産卵、孵化したあと、稚魚の餌が必要となります。
孵化までは2~3日、ヨークサックの栄養分がこれも2~3日もつので、5日後くらいから稚魚の餌が必要となります。
稚魚の餌になるのはインフゾリア、PSB、ブラインシュリンプなど。
特にブラインシュリンプはそれ自体の孵化に1日必要なので、事前に準備しましょう。
その他、稚魚の成長と合わせて水槽なりスポンジフィルターなりを用意します。
これらは焦って用意しなくても大丈夫ですね。
メスを入れてお見合い!
産卵用水槽に泡巣ができたら、次にメスを用意して「お見合い」開始です。
でも、いきなり同じ水槽にドボン!と入れるのはNG!!
興奮したオスがメスを攻撃してしまったり、逆にメスがオスを襲ったりするので、メスはガラス瓶や透明なケースに入れて、ケースごとオスのいる水槽に入れます。
メスを見つけたオスはフレアリングをして求愛を開始!
ガラス越しなので接触は出来ませんが笑
お見合いというより、刑務所の面会ですね。
メスもその気になってくると、体色に変化が現れます。
オスのことを気に入って興奮すると、胴体に縦模様が現れます!
でも、白系のベタだと全然わかりません。
縦模様が出ても出なくても、オスの方に近寄っていこうとすれば準備はOK。
メスを飼育水ごとオスのいる産卵水槽に入れましょう。
相性をじっと観察しましょう
あとは産卵まで放っておく・・・
なんてことはしてはいけません。
オスとメスの相性をジッと観察してみましょう。
メスがジリジリとオスの方に近づいていき、オスもそれを待っているようなら相性OK。
もしくはオスがメスに近づいてきフレアリングでアピールしていても成功だと思います。
もしメスのヒレがボロボロになるまで追い掛け回されるようであれば、相性が悪いのかも知れません。
水槽内に仕切りを作って一旦隔離、期間をおいて再チャレンジしましょう。
熱い抱擁!!感動の産卵シーン
相性が良い個体同士であれば、そのうち産卵シーンに立ち会えます。
オスは近づいてきたメスの腹部を横からチョンチョンと突っつきます。
メスはそれを受けてオスの横に向き合うように寄り添い・・・
情熱的な抱擁!!
オスのヒレが大きいので完全に包み込まれちゃってますね、メス笑
GHDグラミーやパールグラミーも同じ産卵方法なのですが、ベタはヒレが長く大きいぶん、なんだか神秘的です。
しばらく抱擁しているとメスがパラパラと産卵します。
同時にオスが精子を放出しているのだと思いますが、あまり良く見えません。
抱擁・産卵が終わるとメスは失神。
ほんと死んでしまったのでは?と思うくらい。
背中をくねらせた状態で、ぷか~っと浮かんできます。
その間にオスは卵を口に含み、せっせと泡巣に運びます。
基本的にこの「抱擁→産卵→泡巣へ卵を運ぶ」を何度も繰り返します。
失神から目覚めたメスは、自分の産んだ卵を食べようとするのですが、オスが阻止します。
お父さんえらい。
ある程度産卵し抱擁する気配が無くなったら、メスを隔離しましょう。
産卵後の失神の時がチャンス!目覚める前に小さなコップなどですくいます。
100円ショップなどに売っている50mlくらいの計量カップがサイズ的にもオススメ。
メスの出番はここまで。
情熱的な求愛でヒレがかじられているかもしれないので、ゆっくりと休んでもらいましょう。
けっこう痛々しい・・・
オスの子守を見守ります
産卵水槽にはオスと浮草、泡巣、卵のみとなりました。
うちではなぜかアマゾンフロッグピットの内側に泡巣を作っていたので、そこに卵があります。
写真中央付近のキラキラしていない●が卵。
水面にも確認できました。
泡巣の泡に混じって、卵があります。
オスは時折この卵を口に含んで、また泡巣に戻します。
食卵してるんじゃないかと不安になりますが・・・
卵は2~3日で孵化します。
しばらくこのまま様子を見たいと思います。
結果報告
初めてのベタの産卵だったのですが、残念な結果に終わりました。
翌日様子を確認していると、どうも卵が見当たりません。
水槽にはオスしかいないため、どうやらオスが食卵してしまった様子。
あんまり観察しすぎたのが原因でしょうか・・・残念ながらこの繁殖記録は1日目で終了してしまいました。
現在別のペアによる繁殖記録を更新中です。
『ベタと遊ぼう』の動画です。癒し動画です笑
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コメント
泡巣をなかなか作らないのですがどうすればよろしいでしょうか